・F1ビザ取得まで

・F1ビザ取得まで

日本に戻った私。当時東京に住んでいなかった私は、時間的にビザの

ために何度も東京には行けなかった。

だいたいビザ取得のため、どうしたらいいかもよくわからなかった。


幸いお金には余裕があった。そこで東京の留学手続き代行社に連絡を

取り、必要な書類をかき集め、手続きを任せる。ビザに関してほとんど

知らなかった私は、もしかしたらビザ取れないかも、ってこともとても

呑気に考えていた。

そして代行社から電話。



「大使館で面接という連絡です」

「はい??」



私の中ではビザは取れるか取れないか、だけ。面接などちっとも考えて

いなかった。



とにかくアメリカ大使館に行く日時を知らされ、前日東京に泊まった。

不安をかき消そうと、Eちゃん・Mちゃんに電話。それでも落ち着かない

私は、ホテルのバーへ。カウンターに座ったら、隣りのヨーロッパから

来ているオジサンに葉巻を勧められる。初めての葉巻は意外と香りの

キツクないものだった。

明日のことをボソッと話すと「じゃあ、スピーキングの練習をしよう!」

と言ってくれた。そして15分程オジサンと話し、部屋へ戻った。


明朝、大使館へ。隣りに座っていた私より多少若い女性に「面接、2回目

なの・・・」と不安げに話しかけられるが、初めての私ももちろん不安。

代行社からある程度のアドバイスは受けたが、何を聞かれるかは全く

分からなかった。

不安のもとは、私の年齢にもあった。真偽のほどは今でも定かでは

ないが、30前後の女性はビザが取得しづらい、ということを聞いていた

から。当然、英語で聞かれるのよね?!何を聞かれるワケ?!と前日から

パニくっていた私が呼ばれた。


「今までの仕事は何?」

「どのくらい滞在予定?」

「帰国後の予定は?」

「じゃ、3時にまた来て下さい」

・・・以上。



え?????この時点で私は3時にビザが支給されるとは思っても

いなかった。頭は真っ白。守衛のおじさんにまで話しかけた。

「3時にまた来い、って言われたんですけどどうして?」

守衛さん、にこにこしながら、

「たぶん、ビザがもらえるんだよ」

その返事を鵜呑みにできな私はホテルでいらいらしつつ時間が経つのを

待ち、3時に再び大使館へ。返されたパスポートにはしっかり1年間のF1

ビザがあった。


アパートをシェアしよう、と言ってくれてたMちゃんは、2回の申請にも

かかわらず、取得はできなかった。

1回目は自分で申請。2回目は代行社を通して。どうやら理由は帰国後の

就職先がはっきりしていなかったため、と思われる。


その約1ヶ月後、私は大学のESLで学ぶため、再びハワイに立っていた。



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